1985年以来、コストコのホットドッグコンボは同じ値段だ。米国では1.50ドル。この価格は今日も変わっていない。41年間、物価が何倍にも上昇した中でこの価格を維持したことは、会員費の価値を日々証明するマーケティングである。

フードコートはコストコの副業ではない。会員関係の中心だ。

なぜフードコートのメニュー変更が大ニュースになるのか

コストコがフードコートのメニューを追加・削除すると、その反響は商品カテゴリーの割合に不釣り合いなほど大きくなる。2018年のポーリッシュドッグ廃止は本物の怒りを生み、チュロスの復活は歓迎された。新メニューの登場は、他のどの小売チェーンのメニュー変更よりも話題を呼ぶ。

背景には会員としてのアイデンティティがある。コストコ会員は単にそこで買い物をするのではなく、レイアウトを熟知し、カークランドブランドを信頼し、フードコートを特典として享受するという特別な関係を持っている。そのエコシステムに変化が起きたとき、それは個人的なことになる。

コストコは広告を出さない。口コミがマーケティングの主役だ。「あのホットドッグ、150円で本当においしいよ」と友人に話す会員こそが、コストコの広告塔になっている。

コストコの希少性戦略

本館では「豊富さ」を訴求する——大容量、まとめ買い、大量在庫。しかしフードコートは意図的な「抑制」で動いている。メニューは短い。新メニューの追加は滅多にないからこそイベントになる。

この対比が絶妙に機能する。希少性がある中での新登場は、本物の期待と話題を生む。フードコートが常に変化しながら、核心は変わらないという安定感——それがブランドとしての信頼につながる。

コストコとイオンコストコの日本市場

日本においてコストコは、外資系流通として独自のポジションを確立している。神奈川・千葉・兵庫などに展開し、駐車場の広さと大容量商品、フードコートが「コストコ体験」の一部になっている。

日本のコストコ会員にとっても、フードコートは会員価値の証左だ。特に冬にはクラムチャウダー、夏はソフトクリームなど、日本限定メニューも含めてフードコートへの支持は強い。

数字が示すブランドの強さ

コストコの会員更新率は90%超——あらゆる業種のサブスクリプションビジネスの中でも最高水準だ。フードコートは利益を出すためではなく(ほぼ損益分岐点で運営されている)、会員が「ここに来る価値がある」と感じ続けるために存在する。

毎回のフードコート訪問が、会員関係への投資を正当化する体験になっている。150円のホットドッグが、年会費の記憶を更新し続けているわけだ。