テネシー州クラークスビルで計画されている220エーカー(約89ヘクタール)の大型複合開発「Freedom Farms」にコストコが核店舗として出店することが公式に発表された。

220エーカーという規模感をイメージするなら、東京ドーム約19個分に相当する。これほどの規模の開発計画において、コストコをアンカー(核店舗)として獲得できたことの意味は大きい。

コストコが持つ「引力」

アメリカの商業不動産業界では、コストコがアンカーストアとなった複合施設は周辺の小売・飲食テナントの集客に大きく貢献することが知られている。コストコ会員は平均的なスーパーマーケット客に比べて所得が高く、購買頻度も高い。

こうした顧客を定期的に呼び込むコストコの存在は、同じ施設内の他のテナントにとって「自前の広告費をかけずに集客できる」という大きな価値を持つ。

日本のコストコとの比較

コストコは日本でも幕張、川崎、北海道など各地に展開しており、会員制倉庫型という業態が日本でも受け入れられていることを証明してきた。ただし日本では220エーカーという規模の複合開発と結びつくケースは少なく、アメリカとは商業立地の考え方が異なる。

フリーダム・ファームズが示すトレンド

Freedom Farmsという名称が示すように、この開発計画には農業・食・コミュニティという要素も含まれているとみられる。コストコがそこに出店することは、コストコ自身の「食へのこだわり」というブランドイメージとの親和性が高い。

1.50ドルのホットドッグに象徴されるコストコの「価値観の明示」が、今回の不動産戦略にも反映されているといえるかもしれない。