IKEAは長年、欧州小売業界における良識ある雇用主というイメージを享受してきた。ドイツとハンガリーで続く労働紛争は、そのイメージを複雑にしている。

ドイツ:8,000人の従業員、31店舗、5ポイントの差

ドイツのサービス・商業労組ヴェルディはドイツ国内のIKEA 31店舗でストライキを呼びかけた。8,000人以上の従業員が関与している。要求内容:7%の賃上げと月額最低225ユーロの追加。雇用主側の回答:2026年11月から2%の賃上げと2027年8月から1.5%の追加賃上げ、2年間の契約。

両者の立場の差は——金額だけでなく——根底にある論理においても大きい。ヴェルディは近年のインフレを補う即時かつ実質的な賃上げを求めている。IKEAは実質購買力が契約期間中ずっとインフレ前の水準を下回ったままになる段階的な引き上げを提案している。

ハンガリー:交渉決裂、7月9日にストライキ

ハンガリーでは賃金交渉が決裂し、2026年7月9日にストライキが発生した。状況は若干異なる:ハンガリーはEU平均を上回るインフレ率を経験しており、小売業は労働力不足から賃金を引き上げている他のセクターとの競争という特別なプレッシャーを受けている。

黒字企業が賃上げを断るという不都合な構図

IKEAにとって公衆の面前で厄介なのは文脈だ:グループは最近の純利益でマイルストーンを達成した一方で、別の部門で280人の雇用削減を発表している。利益記録更新、一部部門での雇用削減、他部門での実質的な賃上げ拒否——この組み合わせは公に弁護するのが難しい。

IKEAは財務的苦境にあるわけではない。組合が問うているのは、苦しい企業での雇用維持ではなく、好調な企業における価値配分だ。この文脈が変われば、議論の条件も大きく変わる。