アディダス オリジナルスがハイパーブースト ユーフォリアのオフィシャルイメージを公開した。Boostテクノロジーをアーカイブではなく現代的なデザインで再提示するこの新シルエットは、アディダスが「サンバ以降」を本気で準備していることの表れだ。

サンバの成功がはらむリスク

サンバはここ数年のアディダスの最大のヒットだ。ただし、一つのシルエットへの依存度が高まるほど、そのトレンドサイクルが終了した際のリスクも大きくなる。アディダス社内でこの問題意識があることは間違いなく、ハイパーブースト ユーフォリアはその対策の一手として読み取れる。

Boostとは何か

Boostは2013年にアディダスが発表したミッドソール技術で、膨張させたTPU(熱可塑性ポリウレタン)粒子が独特のクッション性と外見上の特徴を生み出す。UltraBOOSTとして爆発的に普及したが、そのランニング寄りのシルエットがライフスタイルシーンでの定着を妨げてきた側面もある。

ハイパーブースト ユーフォリアはBoostの素材感とクッション性を維持しつつ、アッパーのデザインをよりカジュアル・ライフスタイル向けに仕立てることで、この乖離を埋めようとしている。

「テクニカルカジュアル」という市場

公開されたビジュアルから読み取れるのは、サンバよりも構造的なトゥボックス、UltraBOOSTほどスポーツ寄りではないシルエット、そして全体的に「技術的日常着」カテゴリーを狙った設計だ。

ニューバランスの1906RやサロモンのXT-6が示したように、機能由来の素材とカジュアルなシルエットを組み合わせた「テクニカルカジュアル」は現在最もホットなカテゴリーの一つだ。

成功の条件

ただし最初のビジュアルが良くても、シルエットが文化に根付くかどうかはその後の展開次第だ。誰が履くか、どのような文脈でリリースされるか、コラボレーション戦略はどうか——サンバが示した成功パターンをアディダスが意図的に再現できるかが問われる。