このパイロット試験が興味深いのは、プレスリリースではないという点だ。合成ガソリンで走る車両がスペインの公道を実際に走っており、現実の交通環境でテストされている。BMW、トヨタ、ボッシュ、レプソルは意図を発表しているのではなく、進行中の試験を報告している。

合成燃料とは何か

合成燃料(e-fuelまたはeFuelとも呼ばれる)は、再生可能電力による電気分解で生産されたグリーン水素と、大気または産業プロセスから回収した二酸化炭素を組み合わせた化学プロセスによって生産される。結果物は通常のガソリンと化学的に類似した液体燃料で、既存の内燃エンジンに改造なしで使用できる。

連合の論理

BMWとトヨタは電動化と並行して内燃機関の未来を最も声高に擁護してきた自動車メーカーだ。燃料がカーボンニュートラルになれば、内燃エンジンを廃絶せずにカーボンニュートラルを実現できるというのが彼らの主張だ。

ボッシュはエンジンと燃料システム側の工学的専門知識を提供し、スペインに既存の流通インフラを持つエネルギー企業レプソルはサプライチェーンと給油の専門知識を提供する。

試験が証明できないこと

パイロット試験は実現可能性を実証する。しかしコスト問題(合成燃料の製造は依然として従来の燃料より大幅に高コスト)、エネルギー効率(電気から水素、燃料への変換損失により直接電動化より根本的に非効率)、規模問題(現在の生産能力は意味のある普及に必要な量のごく一部)は解決されていない。

試験は証拠だ。合成燃料の商業的議論には、電気自動車に対する競争力を持つための大幅なコスト削減と規模拡大が必要だ。